
2022年3月、三洋化成グループは、長期の経営方針「WakuWaku Explosion 2030」を発表し、持続可能な社会に貢献することで当社も成長していくという将来像を描きました。その中で私たちは、「Sanyoの貢献」として「環境を支える」「人とくらしを支える」「多様性を支える」の3つの分野に貢献していくことをお約束しています。
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Sanyoの貢献
環境を支える
当社は、界面制御技術を活かし化学会社らしい製品でカーボンニュートラルに貢献したいと考えています。競争力のある環境貢献製品の販売拡大および新規事業開発に注力するとともに、当社自身の事業所から排出されるCO2についても、2024年度は2013年度比約50%まで削減することができました。将来的にはグループ全体で設備の統廃合や最新設備への移行などを計画しているため、中長期的にはさらにエネルギー使用量が減りCO2排出量も減らしていけるものと思います。
人とくらしを支える
人生百年時代と言われていますが、一方で健康寿命とのギャップが課題になっています。当社では、医療・医薬品関連分野や農業資材などを中心に新製品開発を行っており、中でも、新たに開発した機能性タンパク質シルクエラスチンは、まもなく医療現場への供給が開始される予定です。創傷治療において極めて予後が良好であるため、健康寿命延伸に資するものと期待されています。
多様性を支える
そして私は、環境とQOL向上に資する2つの事業を支えていくために必要なのが、多様性が生み出すパワーだと考えています。性別、国籍、年齢、障がいなどの有無にかかわらず多様な人々の集団が生み出すパワーは、これからの三洋化成グループの成長になくてはならないものだと理解しています。
持続的成長のために今やること
安全安心な工場
現在、グループ全体で生産設備の統廃合と最新設備への移行を計画していますが、この計画では生産効率向上とともに、誰もが安全に安心して操業できる工場を目指しています。また、安全な工場実現のためにはソフト面からの取り組みも欠かせないことから、2023年度から継続して岡山大学から安全がご専門の先生に来ていただき生産部門の従業員への教育を実施している他、安全教育センターではプラントリーダーの教育に取り組んでいます。
DX
設備の統廃合に先立ち、当社でもDX化を推進しています。新中期経営計画2025の戦略の一環として社内業務のあらゆる工程を見直しDX導入を進める中で、早速若い世代がさまざまな業務でAIを使いこなしている姿を見て、大変頼もしく感じています。
ステークホルダーのみなさまへ
現在当社では、機関投資家との対話、個人株主へのアンケートや研究所の見学会、近隣住民へのヒアリングなど、ステークホルダーとのさまざまなコミュニケーションの機会を設けています。現在これらの事案は、随時取締役会あるいは経営会議に報告されていますが、この逐次報告に加え、今後は年度ごとにまとめたものを取締役会に報告するとともに、ステークホルダーのみなさまへの開示も行っていきたいと考えています。
当社は、持続的な成長を実現することで、従業員、株主をはじめとするステークホルダーのみなさまに利益と製品を還流し、社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」を実践していきます。私たちの取り組みにご理解とご協力をお願いするとともに、ご意見をお寄せいただければ幸いに存じます。
2025年9月
代表取締役社長
