PEG-1540
概要
分子量の異なるポリエチレングリコールの混合物。PEGの種類は、通常、数平均分子量で規定されています。
特長
・皮膚になじみやすく、水溶性で、適度な保水性を有し、不揮発性で、油のようにべたつかない。
・刺激性や毒性が低く、安全性が高い。
・PEGおよび水溶液は優れた潤滑性を示す。
<製薬関連>
・製薬工業用は、日本薬局方『マクロゴール』で別扱い。
<化粧品・トイレタリー関連>
・ヘアケア・スキンケア全般で使用される基剤。急性毒性が低く、眼や皮膚に対する刺激も低い水溶性基剤。
・保湿剤・湿潤剤・溶剤。
・生分解性を持つ。
・液体洗浄剤の可溶化剤として使用される。
<製紙関連>
・ 柔軟剤 - 紙の柔軟剤として適しており、低揮発性のため柔軟効果が持続する。
・ 潤滑剤 - でんぷんのりやたんぱくのりに配合して製紙工程におけるカレンダーで潤滑剤として使用することができる
<樹脂関連>
・ 樹脂改質剤 - PEG両末端の水酸基を利用して、ポリエステル樹脂やアルキッド樹脂およびポリウレタン樹脂を変性すると、可とう性や親水性などを付与することができる。
<農業関連>
・ 製剤用助剤 - 粉剤やフロアブル製剤およびドライフロアブル製剤の、流動性の調整やケーキング防止に有効。
<化成品関連>
・ 界面活性剤原料 - PEG両末端の水酸基を利用して各種の界面活性剤が合成できる。中でも、高級脂肪酸とのエステル化物は、乳化剤や分散剤および洗浄剤などとして使用される代表的な界面活性剤。
・化成品原料 - PEG両末端の水酸基を変性し(アルキルエーテル化やアミノ化、カルボキシル化、グリシジルエーテル化およびエステル化など)、化成品の原料として使用される。
<その他>
・ 蓄熱剤 - 融解熱が大きいので、蓄熱剤として好適。
機能(はたらき)
- ・湿潤・浸透機能
- ・分散機能
- ・潤滑・平滑機能
- ・可塑・柔軟化機能
- ・粘度調整機能
- ・接着・粘着機能
- ・帯電防止機能
- ・保冷・蓄熱機能
- ・合成・重合・成形原料機能
- ・可溶化機能
- ・その他機能
用途
- ・化粧品(ヘアケア・スキンケア関連)
- ・洗剤・ソフナー
- ・医薬・医薬外品・医療用具
- ・農業・園芸
- ・繊維
- ・製紙
- ・合成樹脂・ゴム
- ・その他
組成
ポリオール系 ポリエチレングリコール
物性等
主成分 | ポリエチレングリコール | 外観 | 白色ワックス状 (20±5℃) |
pH(測定濃度) | 6.0 (5質量%水希釈液) |
荷姿 | 缶入 20kg ドラム入 230kg |
消防法 | 非危険物 | 凝固点(℃) | 45 |
水酸基価 | 79(無水酢酸/ピリジン法) | 数平均分子量 | 1450(水酸基価から求めた値) | 公定書 | 医薬部外品原料規格2006 |
公定書成分名 | ポリエチレングリコール 1540 | 化粧品成分表示名称 | PEG-32 | 医薬部外品成分表示名称 | ポリエチレングリコール1540 |
INCI名 | PEG-32 | INCI名(中文名称) | 聚乙二醇-32 | 中国輸出可否 | 可 |
IECIC2015登録 | ○ |
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