方針

資源の有効利用のため3R(リデュース、リユース、リサイクル)に取り組みます。特に、廃棄物発生抑制(リデュース)に注力します。

目標と実績

廃棄物発生量とリサイクル率

2007年に7.4万トンあった廃棄物発生量は、廃棄物発生の大部分を占める国内事業所で全社チャレンジシステムを活用して削減に取り組んだ結果、2010年代後半には6万トンレベルまで減少しました。2017年度以降、廃棄物削減対策に加え、販売方針の変更によるプロダクトミックスの変化と生産量減少により国内の廃棄物発生量は減少しています。2022年度の廃棄物発生量は、海外関係会社の発生量が増えたため、年度計画にはやや未達の4.4万トン(国内3.5万トン、海外1.0万トン)でした。
廃棄物発生量に対するリサイクル率は減少傾向です。2022年度に社外処理委託した廃棄物の一部がサーマルリサイクルされていないことが判明したため、リサイクル率は26%でした。廃棄物データについては精度に欠けるところがある可能性があるため、2023年度に過去にさかのぼって見直しを検討します。埋立処分量は廃棄物発生量の0.01%レベルをキープしています。埋立ゼロを達成した事業所は全13事業所中10事業所でした。
廃棄物発生量を削減することは、焼却処分時のCO2排出削減にもつながるため、重要な取組課題として継続します。

※横スクロール出来ます。

環境活動計画21-24 2024年度末目標 2022年度目標 2022年度実績 評価
廃棄物発生量 3.6万トン以下 4.1万トン以下 4.4万トン △~✕
廃棄物発生量、リサイクル率

資源循環・廃棄物削減

廃棄物のマテリアルフロー(2022年度)

廃棄物のマテリアルフロー

当社グループでは、設備や製品の洗浄水や製造プロセスで発生する廃液など、水に有機物が混ざりこんだ廃棄物が多く発生しリサイクルには適さないため、焼却処分などにより発生量の45.3%が社内で、28.5%が社外で減量化されます。
また、発生量のうち約1/4が社内および社外でリサイクルされます。

廃棄物発生抑制

2018年度に低付加価値製品の販売をやめ、高付加価値製品の販売を重点化するよう経営方針が変更され、以降プロダクトミックスが変化するとともに廃棄物発生量の多い国内事業所の生産量が減少しています。これらの効果はあるものの、原材料の投入量最適化(削減)、収率向上、設備洗浄回数や方法の見直しなどの発生抑制策により、生産量あたりの廃棄物発生原単位は減少しています。

廃棄物原単位の推移(国内)

リサイクルの事例

2022年度は発生した廃棄物のうち、約3%が社内で、24%が社外でリサイクルされています。

(リサイクルの一例)

  • 設備洗浄に使用する溶剤類は社内で繰り返し使用
  • 生産プロセスで回収した溶剤・モノマー類のうち、再生可能なものは精製して再利用
  • 金属、木、紙などは社外でマテリアルリサイクル
  • 廃プラスチックは社外で一部マテリアルリサイクル、大部分はサーマルリサイクル

製品での貢献

軽量化、低添加量、長寿命、高耐久性、収率アップ、バイオマス利用(脱石油化学)などをキーワードとして、持続可能な資源の利用に貢献する製品群をラインナップしています。

高吸水性樹脂(SAP)での貢献

近年、一般ごみとして増加しつつある紙おむつのリサイクルの取り組みが始まっています。その中で、リサイクル処理時の課題のひとつとして、紙おむつ中の吸水材であるSAPの脱水処理・減容および回収があげられています。SDPグローバル株式会社では重合技術・粒子形状制御技術・表面処理技術を駆使して、吸水材としての吸水・保水性能を保ちながら脱水性を向上させたSAP『サンウェットDH』を開発しました。従来品と比べて脱水性が3割向上すること、脱水時間を短縮できること、リサイクル時に他部材と分離しやすいという特長を持ちます。

サンウェット

吸水したSAPを10分間塩化カルシウム水溶液に浸漬後、遠心分離機で90秒脱水

バイオマスマーク

また、原料中の10%、25%に植物由来のバイオマス原料を使用し、バイオマスマークを取得したSAPのサンプル出荷を開始しています。

プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制、再資源化等に関する情報

当社は、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に定められる多量排出事業者(年間250トン以上排出)に該当します。プラスチック使用製品産業廃棄物などの排出状況は表の通りです。国内関係会社は多量排出事業者には該当しませんが、三洋化成と情報共有しながら排出削減に取り組んでいます。
これら排出物は、一部が路盤材やプラスチック製品の原料にリサイクルされる他、大部分はサーマルリサイクルされています。

プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出状況および目標値

(単位:トン)

※横スクロール出来ます。

排出量(三洋化成) 排出量(国内関係会社
2021年度実績 1,061 48
2022年度 目標 1,052 46
実績 959 52
2023年度目標 1,185 48
  • SDPグローバル(株)、サンケミカル(株)、サンノプコ(株)、(株)サン・ペトロケミカル

廃棄物処理施設の維持管理情報

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(第十五条の二の三第二項)」に基づき、該当する2施設の維持管理情報を公表します。

名古屋工場(愛知県東海市)液中燃焼炉

※横スクロール出来ます。

維持管理計画と維持管理状況 ファイル
維持管理計画 PDF
維持管理状況(2023年度) PDF
維持管理状況(2022年度) PDF
維持管理状況(2021年度) PDF
維持管理状況(2020年度) PDF
維持管理状況(2019年度) PDF

名古屋工場(愛知県東海市)雑芥焼却炉

※横スクロール出来ます。

維持管理計画と維持管理状況 ファイル
維持管理計画 PDF
維持管理状況(2023年度) PDF
維持管理状況(2022年度) PDF
維持管理状況(2021年度) PDF
維持管理状況(2020年度) PDF
維持管理状況(2019年度) PDF