HOUSE住宅

1.外装


(1)外壁

窯業系サイディング材(セメント板)の成形に

セメントと繊維質材料と水を混ぜたもので作られる「セメント板」と呼ばれる建材は、サイディング材として住宅や商業施設などの外壁に多く使われています。セメント板はこれらの材料をスクリューで押出して成形・乾燥して作られますが、流動性向上剤を使用することで、厚みのある板型にでも成形できる硬さを維持しながら、スクリューに負荷がかからないように流動性を与えることが可能です。

レベフロー

(2)塗料

外観を美しく、耐久性を向上させる(分散剤・調色改良剤・消泡剤等)

外装には外壁の耐久性を上げるほかに、個性を表現し、美しさを増す意匠表現も求められます。塗料は塗膜となる樹脂、色彩を与える顔料、これらを希釈して塗りやすくするための水などの溶媒に、各種添加剤を加えて作られています。添加剤として顔料を均一に分散させる分散剤や、複数の色を混合しても色ムラなく均一に調色させる調色改良剤、泡かみやハジキがなく、均一できれいな塗膜を作るための消泡剤などを用いることにより、美しい塗膜が得られます。

ノプコール、ノプコスパース、SNウェット、ノプコDF-700/SNL(サンノプコ

可とう性に優れた塗膜を形成する水系塗料用樹脂

塗膜に柔軟性(可とう性)を持たせることで、下地のひび割れや伸縮に対する追従性を持たせてひび割れ・剥がれ・膨れ・下地からの浮きなどの塗膜劣化を防ぎます。

ユーコート(サンノプコ

(3)断熱材

難燃性断熱材

硬質ウレタンフォーム用原料

建材用の断熱材は、断熱性に優れるだけでなく、万が一の際に備えて難燃性であることが求められます。硬質ウレタンフォームは断熱性に優れていますが、有機物のため、無機系の断熱材に比べると一般的に難燃性が劣ると言われていました。ノンフレポールは、燃焼のメカニズムを利用して、延焼を抑えるように設計したウレタン系の断熱材用原料です。

ノンフレポール

グラスウール

グラスウール用バインダー

建築用の断熱材にはグラスウールのように難燃性に優れた無機系の断熱材も多く使用されています。グラスウールとは高温で溶融したガラスを細く繊維化して綿状にした素材です。これを袋に入れて壁や天井に埋め込み、中に閉じ込めた空気で断熱する仕組みです。できるだけ空気をたくさん閉じ込めるため、グラスウールの繊維と繊維の空間を開けてふわふわにふくらませる必要があります。バインダーは繊維と繊維を交点で接着して効果的な空間をつくり、断熱性を高めています。

グラスパール

(4)屋上・ベランダ

シーラント・塗膜防水材

ウレタン系防水材用原料

建築物の屋上やベランダなどに防水剤を塗布して塗膜をつくることにより、雨が構造体の隙間を通じて建物内部に侵入することを防いでいます。ウレタンは防水性に優れる材料のためこれらの用途に適しています。通常、主剤と硬化剤の2液を混合して作られます。

サンニックス

 

(5)ウッドデッキ・ベンチ

木粉を分散したポリオレフィンで木よりも長持ち PP用分散剤

ウッドデッキやベンチの材料として、木に似た外観でありながら、塗装やメンテナンスをしなくても腐食せず、強度や耐候性にも優れる人工木があります。人工木はポリプロピレン(PP)などの樹脂に木粉を混ぜて作られますが、そのままでは木粉がうまく混ざりません。分散剤を添加することにより、木粉が樹脂中に均一に分散して界面の密着性を高めるため、人工木の意匠性や強度を向上することができます。

ユーメックス

2.内装

(1)家具

ベッド、ソファー用クッション材

ベッドやソファーのクッション材には、適度な柔らかさ・伸縮で適度に沈み込み、心地よく体を包み込むだけでなく、適度な反発性や硬さで体圧を分散し、姿勢を維持するなど、高度な物性調整が求められています。これらのクッション材には空気をたくさん含んだスポンジ状のウレタンフォームが適しています。最終製品のニーズに合わせた物性に調整できるよう、さまざまなグレードのウレタンフォーム用原料(ポリオール)をそろえています。

サンニックス

(2)浴室・洗面所

浴槽(FRP)

ガラス繊維強化プラスチック用バインダー

浴槽には、防水性に優れるプラスチックにガラス繊維を用いた布を補強材とした複合材(FRP)が用いられています。FRPは軽く、鉄鋼並みの強度を有しています。その物性に大きくかかわる補強材は、ガラス繊維を撚り合わせて作った非常に強い糸を短く切ってランダムに敷き詰め、のり(バインダー)で布状に固めたものです。当社のバインダーはガラス繊維に含侵しやすいだけでなく、補強材に適度な強度、柔軟性、伸びを与えることができます。

ケミチレン

浴室用洗剤、かび取り用洗剤

洗浄基剤

浴室の汚れは湯垢やカビなどです。湯垢は主に石鹸かすと人体から出るタンパク質や油脂からなる複合汚れです。軽度な汚れの場合には、主にタンパク質や油脂汚れへの浸透性や洗浄性、耐硬水性のよい弱アルカリ性タイプが用いられます。石鹸かすを主体にした汚れを落とすためには、石鹸かすがアルカリ性のため、洗浄剤には有機酸などを配合した弱酸性タイプが使われており、その洗浄基剤には酸と併用しても泡立ち、すすぎ性、洗浄力を落とさない中性タイプが適しています。また、かび取り用洗剤の主成分には酸化力の強い次亜塩素酸ナトリウムが用いられますが、危険なため目に入ったり飛び散ったりしないよう、粘着性の泡をつくり洗浄力を向上させる目的で界面活性剤(洗浄基剤)が使われます。

エマルミン NLナロアクティーサンデット

(3)洗濯

液体洗剤

洗剤基剤

洗浄基剤は衣類の繊維と汚れとの間に入り込み(浸透)、汚れに吸着して水中に浮き上がらせたり(乳化・分散)、泡立ちによって物理的に汚れを引きはがしたり(起泡)した後、再度繊維に汚れが付着しない(再汚染防止)作用を担っています。コンパクト型液体洗剤には、洗浄力や乳化力に優れ、少量でも効果が高いノニオン界面活性剤が用いられています。

エマルミンナロアクティーサンノニックサンデット

液体洗剤用増粘・泡安定化剤

繊維と汚れの間に入り込んだ界面活性剤が、汚れに吸着したまま泡立つことによって物理的に汚れを引きはがすことができます。プロファンは液体洗剤に適度な粘度を与え、泡を安定化することができます。

プロファン

柔軟剤

柔軟剤基剤

繊維製品にはなめらかでしなやかな肌触りや風合いが求められます。洗濯後、繊維の表面はマイナスに帯電しており、柔軟剤基剤は親水性のカチオン部分で繊維表面に吸着し、親油性の部分が潤滑油の役割をし、繊維どうしの摩擦をなくし、手触りを滑らかにしています。

カチオンDSVカチオンSF

(4)台所

台所洗剤

台所洗剤基剤

台所用洗剤は、手洗いが前提のため、汚れを落としやすいだけでなく、手荒れを起こしにくいマイルドな洗剤基剤が使われています。

ケミクリーン DLE-20エマルミンナロアクティー

手洗い洗剤

抗菌洗剤用殺菌・抗菌剤

細菌やカビは、マイナスに帯電するタンパク質やセルロースが主成分です。そこへカチオンに帯電する成分を近づけると、細菌やカビの細胞表面に強く吸着し、変質させて細胞の構造を破壊するという仕組みを利用した殺菌・抗菌剤です。

カチオン、レボン

 

浄水器

ろ過用中空糸束のポッティング材

浄水器のろ過カートリッジには中が空洞になっている糸が並んでいます。この糸は大きな分子を通さないため、中空部を通して水が浄化できます。この糸は非常に細く、接着剤で何万本という本数を束ねてハウジングに接着する必要があります。当社の接着剤(ポッティング材)は、優れた接着性だけでなく、適度な硬さや柔軟性を持つことでカートリッジが長持ちします。糸の両端に液体状の接着剤をつけると均一にすみずみまで浸透する一方で、糸の中空部分には入りこまず閉塞させないことが特長です。

ポリメディカ

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